小平の住宅
〜巻形の家〜

「巻形の家」
奥様が車椅子使用者であるご夫婦とそのお子さんのための住宅で、将来的な二世帯住宅までを想定している。建ぺい率・容積率・外壁後退などの制限内で最大限の面積を確保し、ボリュームの角を斜めにカットすることで、車椅子でも動きやすく、また広がりの感じられる多角形平面とした。この操作によって生じる外部空間は、それぞれ駐車場や玄関ポーチやテラスとして機能しており、無柱で大きく張り出した三角形の軒下空間をつくり出している。1階を親のフロア、2階を子のフロアとしているが、両世帯は共有玄関の土間を介して巻形の多角形空間で緩やかにつながり、各階の奥に最もプライベートな場所をつくっている。 内外のバリアや両世帯のバリアといったものを極力なくし、その距離感を微妙に調節しながら、お互いが気遣い、助け合える家である。

  • 主要用途:専用住宅
    所在地 :東京都小平市
    構造規模:鉄骨造、2階建て
    構造設計:長坂設計工舎
    照明設計:中島龍興照明デザイン研究所

  • 敷地面積:166.02㎡
    建築面積:82.57㎡
    延床面積:155.98㎡
    施工 :平成建設
    期間 :2007年5月〜2008年8月