松原の住宅
〜真ん中とつながる家〜

「真ん中とつながる家」
大きな幹線道路に面した準工業地域の住宅で、建て主自身の事務所を併設する。建主は60代で一人住まいのため、将来的にもスムーズに日常生活が送れることを考えた。敷地に対して最大面積の平屋とし、南の道路側に事務所を設け、北側となる住宅部分には、中央でハイサイドライトのボリュームを持ち上げて光を取り込んでいる。この天井が高い部屋を「中央の間」と名付け、その周囲に水回り、収納、個室、和室を配置した構成である。構造的には全体を鉄骨トラスによる無柱空間としており、家具配置によって死角を作り出しながら空間を分節している。家具上部が空くことで全体がつながり、「中央の間」からは諸室に光が注がれる。生活動線がゆるやかにつながりながら、奥まって落ち着いた場所と、人が集う開放的な場所を共存させることができたと思う。

  • 主要用途:事務所併用住宅
    所在地 :大阪府松阪市
    構造規模:鉄骨造、平屋建て
    構造設計:長坂設計工舎
    照明設計:中島龍興照明デザイン研究所

  • 敷地面積:248.45㎡
    建築面積:131.83㎡
    延床面積:131.22㎡
    施工 :香芝木材センター
    期間 :2006年6月〜2007年5月