練馬の改修

築30年超の木造2階建て住宅の改修工事。屋根と外壁は残してサッシを取替え、主に断熱・気密性能をアップして耐震補強を施している。当初からロフトがあったり造り付けの家具が充実していたりとそれなりのつくり込みのあった住宅で、間取りの変更は水廻りと階段位置の最小限にとどめた。2階の廊下は幅を広くして共用スペースや予備スペースと名付け、住まい手が工夫したりその時々で自在な用途になるようにしている。2つの個室のロフトには新たに大きめの天窓を設け、共用スペース側の壁をなくすことで、1階LDKから階段〜2階共用スペースを通ってロフトまで抜けるような風の通り道をつくった。各室では天井を剥がして梁や母屋を現し、合板張りにすることで木に覆われた安心感をつくっている。所々で仕切りや床をなくすという、ささやかな「減築」の操作で全体をゆるやかにつないだ家である。

  • 主要用途:専用住宅
    所在地 :東京都練馬区
    照明設計:中島龍興照明デザイン研究所

  • 床面積:120.62㎡
    施工 :入月建設
    期間 :2019年6月~2020年12月