上水南町の自邸改修

設計者自身が所有する中古マンション一室の改修工事。築25年となるRC造で一部打放しの建物は建築家・藤木隆男氏の設計である。当時の建築家の意図を想像しながら尊重しつつ、極力工事費を抑えるために2LDKの間取りは変えずに水回り設備の交換と自然素材での仕上リニューアルのみを行っている。5階建ての最上階は南側に開けて眺望が良く、2枚の緩やかな円弧が重なる屋根形状が室内の天井にも現れていて、その特徴を最大限に活かそうと考えた。LDKはアイランドキッチンにすることでより一体的な空間として、南側に降りる勾配天井を合板仕上げにして視線を外部に導く。また勾配屋根で生じる小屋裏スペースをLDK側に開き、物置としての役割と換気扇で高所から空気を逃がす機能を持たせている。壁の漆喰塗装と天井・建具のオイル塗装は自主施工したり家具は自身で制作するなど、自分たちで家づくりに参加することでより愛着のある住まいとなった。

  • 主要用途:共同住宅
    所在地 :東京都小平市
    構造規模:5階/RC造5階建て

  • 床面積:67.44㎡
    施工:島田建設、一部自主施工
    期間:2024年9月~2024年11月