タニタの授賞式

タニタハウジングウェア「屋根のある建築作品コンテスト」の授賞式へ。丸の内にあるタニタ食堂が会場で、ワインを飲みながらのディスカッションや美味しい食事の懇親会など、こじんまりしたアットホームな会だった。
終始「屋根」というかほとんどが「樋」のコアな話なのが面白い。屋根が美しく見えることが選考基準であって、ない方が美しい樋が付いていることが前提で審査されているという出発点が議論を面白くしている。自分も常々樋なんてなくなってくれればいいと思っているのに、今回はまじめに樋を付けたからこそ評価されたわけだ。でも「ないから美しい」よりも「あるけど美しい」の方が議論になるは当然で、議論になる方がやりがいがあるのも当然だ。ということはやっぱりこれからも樋と格闘しながら設計するんだろうと思う。
もうひとつ、受賞者のみなさん地方から遠路はるばる来ている方が多く、計画地も地方が多かった。つまり広い敷地で周辺環境に恵まれたところだからこそ、軒を大きく出したゆったりとした美しい屋根を実現できるのだということ。自分も含めて。じつはこれも当然なのだと言える。そうすると今度は都市部の密集したところで美しい屋根を実現させることが議論になるのだろう。そういう議論というか評価も意識しながら設計したいと思う。
関係者の皆様、どうもありがとうございました。

2017/12/05