沖縄の家

沖縄の家を設計することになった。嘉手納基地にほど近い読谷村という地区で、リゾート地でもある海を見下ろす高台が敷地である。都内に住む建て主が沖縄移住を前提に購入された土地で、完成したら米軍関係者に10年間は貸し出すという、投資も兼ねた計画だ。

先日はその現地調査へ。沖縄は3年前に家族旅行で初めて行ったきりだが、このような形で訪れることになるとは思わなかった。前夜はメインストリートの国際通り近くに泊まったため、まわりは人も店も観光目的ばかりで、ビジネスで来ている者にとってはなかなかつらい。

翌日はレンタカーで現地へ。景勝地を一体開発した分譲地で、その時からは既に7年が経って近隣は全てのところで住宅が完成して建ち並ぶ。唯一海を見下ろせる空き地として残っている部分が今回の計画地だ。斜面を登り下りしたり、近隣を歩き回ってその場の空気感を体に染み込ませる。沖縄建築特有の赤レンガと白い壁、大きな青い空と海の眺望がどこか異国の非日常を感じさせるには十分だった。

さあここでどんな設計をしようか、ワクワクは止まらないのである。

2019/10/16