田園調布の家07

田園調布の家の現場報告が続く。
仕上げ前のボード張りが進み造作の家具設置まで終わっている。存在感として大きいのはやはりアイランドキッチンだろう。お客さんがこだわって選ばれたシステムキッチンで、デザイン的には内装と一体化するというよりは単体でかっこいいものが置かれて引き立てられているという感じだ。家具や器具が置かれることによって、斜め軸のプランによる変化・動きといった感覚的なものがより感じられるようになった気がする。

階段が完成して脚立を使わなくなるのはいつになってもうれしいもので、今回は特に2階より上はスケルトン階段なのでルーフバルコニーまで連続して上り下りするのは楽しい。外部は板金縦ハゼ葺きの壁部分はほぼ終わり、左官部分は下塗りまで終えたところ。左官は2種類のテクスチャとと色で分けているので、板金と併せてどのように見えてくるか楽しみだ。斜めに配置した2つのボックスが印象的に見えてくるといいのだけど。本来なら年内に引渡しまで終えて新年を新しい家で迎えてもらうはずだったのが心残りだが、ここまで来たらむしろ仕上がりが良くなったと思われるものに仕上げたい。

今年の最後はこのブログで締めることになる。相変わらずコロナの状況は良くなっていないが、世間的には一見落ち着いたというか、この状況に慣れてきてしまっている気がする。規制は厳しくマスクも外さない、これが日常になり得ると想像すると人間という存在自身に恐怖を覚えたりもするのである。

今年の仕事は住宅と動物病院の新築案件がそれぞれ動いているというありがたい状況だった。その他にもテナントで内装工事を行った動物病院が開業したり、細々した相談などもあってかなり忙しい一年だったと思う。なにかと事務所の行く末を考えることも多く、こればっかりは引き続きよくよく考えないとならないだろう。
来年もよろしくお願いいたします。
 

2022/12/29