小田井の住宅一年検査

早いもので小田井の住宅は竣工して一年が経ち、一年検査で久しぶりに名古屋方面へ。と言っても夏場に撮影で訪れているので、およそ半年ぶりの訪問である。
まずは当然夏場よりも木々の葉が落ちてしまっているので、この住宅の特徴でもある庭の緑は少し寂しい感じに戻っている。しかし南側の芝生は建物の際まで育っていて手入れも行き届いている。この辺は母屋のお父様の仕事のようで、敷地内の庭木がきれいに整っているのも、お父様の力が大きいことをあらためて実感した。
本体で外部にさらされた木部は思ったよりも色あせたりしてなかったが、常に紫外線が当たるフェンスやポスト柱のデッキ材は少し色あせや水垢が生じている。ポスト柱は家の顔でもあるからと、竣工時に取り置きした塗料でご主人と一緒に塗装作業。あっという間に終わったが、塗装の要領をつかんでもらって、これなら他もできそうだ、ということだったのでやった甲斐があった。

中はそれなりに生活感が出てきていたが、ちょっと心配していた収納量は不足しているわけではなくて一安心。もっとも、家の状態に合わせて物の量も減らしてくれているのかもしれないが。驚いたのは床暖房をしても隙間が空いていない無垢のフローリングと、小さな子供がいても汚れていない白塗装の壁。屋根の架構部分では木と木の取り合いで多少のズレが生じていたものの、建物全体としては動きによるクラックなどはほとんど確認できなかった。良い仕事をしてくれたのだなと、一年経ってあらためて思った次第である。

通りみちと称した屋根下の土間は、母屋との行き来をしたり、お子さんの友達が出入りをするコミュニケーションツールになっているという。通常の玄関とは違う、緩い関係を許容する場になって欲しいと願っていたので、このことは何よりうれしい話であった。もっともっと、様々な人との関係を作り出す場になって欲しい。

2018/03/14